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ダブルセントリックの排列及び咬合調整などで臨床的な解決法はありますか?

Q:ダブルセントリックの排列及び咬合調整などで臨床的な解決法はありますか?

Q. 総義歯についてです。
アングル2級などで稀に見かけるダブルセントリックの排列及び咬合調整などで臨床的な解決法などありましたらご指導お願いします。
ダブルセントリックはやはり二回リマウントして調整するのでしょうか。
A.アングル2級のケースは天然歯列の場合しばしば遭遇しますが、その状態をそのまま総義歯で排列すると、オーバージェット及びオーバ―バイト共に大きく前歯の誘導に問題が生じてしまいます。

特にギージーの歯槽頂間線法則を応用した場合、前歯の誘導を取ろうとしてもオーバージェットが大きいと、上下の歯列が離れてしまいます。そこで何らかの対策をしなければなりません。

ダブルセントリックという言葉は、私の臨床にはありません。

セントリックは下顎の回転運動をした時の関節顆に対し、下顎頭が機能するうえで最後方、最上方で左右的に真ん中に位置し、そこから自由に回転運動ができる位置と定義されている位置である本来の中心位とさらに前に出した位置であろうと思われる位置でないかと思います。

従って本来の中心位で排列を行い、さらに前歯が誘導できる位置で咬めるように排列したり、咬合調整により下顎を前方に出した位置で咬めるように排列をするのではないかと考えます。

歯槽頂間線法則での排列では限界があると思います。

一方上下顎同時印象では患者様の口腔内をそのまま印象しますので口腔周囲筋と口輪筋をそのまま印象にあらわします。

さらに舌側からは舌の形態を印象に現わします。その為デンチャースペースを正確に表すことが可能です。

また口唇の印象を採得することが出来ますので、これを石膏コアを用いて排列の基準とします。

この石膏コアで前歯を排列し、それに合わせて下顎の前歯を排列していきます。

このとき歯槽頂とは関係なく排列しますから、2級の場合にも全く関係なく排列が出来ます。

これがシュトラックデンチャーの特徴でデンチャースペースの中に排列ができるということになります。

デンチャースペースをいかに採得するかということに成りますが、これまで多くの学者たちが試みてきましたが出来ませんでした。

上下顎の印象を同時に印象し、さらに機能時の印象が取れるという方法は唯一私の考案した印象方法のみであります。

この方法を実際に見ることが出来るのは患者デモコースを受講していただければ幸いです。

開催予定のセミナー

開催日 セミナー名 講師(予定)
2024.8.3.SAT〜2024.8.4.SUN 『顎関節症ライブ実習コース』 稲葉繁先生
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岩田光司先生

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