Q.舌圧が強い方の印象採得方法について教えてください

Q.舌圧の強い方は、舌がじゃまをして、寒天が流れてしまい、印象を採るのが難しくなります。

何か良いアドバイスはありますでしょうか。
また、どうして舌圧が弱い方と強い方がいるのでしょうか。

A.確かに印象する場合に舌が邪魔になりますね。

しかしこれは仕方のないことです。
寒天印象は通常65℃で保温しておきますのでフローがよく、口の中に入れると冷えるまで形を保つことが出来ません。

そのために舌が動いたりしますと形態が崩れてしまいます。
寒天印象の場合、現在トレー内にすべて寒天を満たすフル寒天の場合と、アルギン酸との連合印象する2種類の方法があります。

フル寒天はトレーに盛った印象材をそのまま口の中に挿入しますので舌はそんなに邪魔になりません。

寒天とアルギン酸の連合印象では多くの人は支台歯を軟らかな寒天で覆い、寒天が固まらないうちにトレーに盛ったアルギン酸を挿入して硬化させますが、その方法では寒天が流れてしまい、薄くなってしまいます。

あるいは支台歯の寒天が無くなり、アルギン酸だけになることがあります。

以前に、各種の印象材の実験を行い、印象材の厚みと精度について調べてみました。

その結果、ラバー系の印象材は厚さが2mm大きくなると模型は0.4%くらい膨張しますが、寒天では厚さが7mm大きくなっても0.2%程度の膨張でした。

したがって寒天は厚い方が精度が上がり、薄いと水分の影響を受けやすく精度が悪くなります。

このような結果から、私は寒天が硬化してからアルギン酸を用いています。
その時、寒天の厚みは可能な限り厚くとるようにしています。

このように寒天を硬化してからアルギン酸をトレーに盛り印象すれば、舌はあまり関係なく、ゆっくり落ち着いて印象を取ることができます。

舌がどうしても邪魔になるときは左右に一体になった口角鈎を用い、ミラーで舌を圧排しながら寒天を盛り硬化してから、アルギン酸で寒天を口から取り出すようにすればよいと思います。

私はシリコーン印象の連合印象を好んで使用しています。

この方法は、ドイツ 元マールブルグ大学のProf.Lehmannが開発したシリコーン精密印象法(Korrector Abdruck)という方法です。

パテタイプのシリコーンで歯列の概形印象を採得し、その後専用のカッターによりインジェクションタイプの印象材が入る溝を形成します。

インジェクションタイプのシリコーンに圧がかかるように内面を削り取る方法で、歯肉縁下まで印象が取ることが可能です。

このような印象方法を使うことにより、舌の動きに関係が無く比較的簡単に印象が取れる方法です。

この方法もデモで見ることが出来ます。

舌圧の強い人と弱い人が居ますが、特に下顎の印象の時に影響があります。
印象を取るとき、舌尖を上顎の口蓋皺壁のところに持っていき、トレーを挿入すると良いと思います。

舌先の力が強い人と弱い人が居ますが、舌癖のある人は舌の力が弱いようです。
正しい嚥下運動をトレーニングするには、ラビリントレーナーが良いと思います。


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