Seminar report

石原明先生マーケティングセミナー第6回【前半】~世界から立ち遅れる日本~

こんにちは。IPSG事務局、稲葉由里子です。

2013年04月28日(日)石原明先生マーケティングセミナー第6回が開催されましたので、ご報告させていただきます。GW初日、全国から沢山の先生方にお集まりいただきました☆

セミナーの内容にボリュームがあるので、稲葉先生の前半、石原先生の後半に分けてお伝えしたいと思います。

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稲葉先生とのコラボセミナー、前半、稲葉先生の講演は、『世界から立ち遅れる日本の歯科事情』ということで、かなり刺激的な内容となりました。

日本の現状が世界からどのように見られているか。ということを私達はもっと真摯に受け止めないといけないと思います。

◆日本の立ち遅れの原因

  • 日本の保険制度の誤解
  • 教育制度と国家試験の弊害
  • 国の薬事法のバリアー
    (ISOが通ってもJISを通らないといけない。)
  • 歯科界の惰性

日本が鎖国状態になっている、立ち遅れの大きな原因となっているのはこれらが原因であると、稲葉先生。

例えば、カボの商品でも、日本に入ってくるのに何年もかかります。薬事が通るのを待っている間、もうその商品は古くなってしまいます。

その他にも、教育制度にも立ち遅れの原因は沢山ある。という話がありました。

3月にIPSGドイツ研修旅行で、実際見てきた事、稲葉先生の視点でみたIDSなど内容は盛りだくさんでした☆

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出展してある膨大な数の歯科医療メーカー。そのほとんどは日本では知られていないのが現状です。

今回ご参加いただいた先生方は、これが、世界の中の日本という歯科医療市場なのだと実感したとおっしゃっていましたが、本当にそうだと感じました。

日本にはヨーロッパの情報は特に入ってきません。

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IDSでは、沢山のミリングマシーンが展示されていました。

こちらはMARIOTTIというイタリアの会社です。コナトアなども取り扱っています。

コナトアはテレスコープを製作するときの6度を調整するための器械で、これを使うことにより、ネガティブビンケルをなくし、審美性が良くなります。

ドイツでは当たり前に使われている道具がいまだに日本では使われていません。

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こちらは、顎顔面補綴です。(エピテーゼ)

ドイツでは歯科大学で、行われています。口だけではなく、目や鼻、耳も歯科の補綴科で行います。

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ドイツで、エピテーゼは非常に進んでいます。
稲葉先生も35年前に勉強してきましたが、日本では、まだまだ遅れているので、これから注目する分野だと思います。

日本の情報がすべてではありません。
常に世界を視野に入れる事が大切です。

2年に1度でも、世界の動きを自分の目で確かめ、冷静に見つめることが必要です。

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こちらはドイツチュービンゲン大学のラボの様子です。

ラボは大学の校舎の中でも一番見晴らしいのいいところに設置されていて、テクニシャンがゆったりとした気持ちで仕事ができるようになっています。

ドイツで、歯科技工士というと、大変地位も高く尊敬される仕事とされています。

日本では、およそ10年以内に爆発的に技工士が減少すると予測されています。
日本国内の歯科技工士の実態に私たち歯科医師はきちんと向き合う必要があるということも、今回のドイツ研修で強く感じました。

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ドイツ、KaVo本社も訪問させていただきました。

『バーチャルアーティキュレーター』というKaVoで開発中の次世代咬合器について、開発者のラングさんから、企業秘密レベルのお話しを今回、IPSGの先生方にお話しをいただきました。

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『バーチャルアーティキュレーター』に関しては、6月29.30日に東京国際フォーラムで開催される、第31回日本顎咬合学会学術大会、カボデンタルシステムズジャパン主催による、ランチョンセミナーで少し触れさせていただきたいと思います。

世界から立ち遅れていると言われないように、IPSGでは常に最先端の情報をキャッチし、先生方と共有していきたいと思います。

ということで。後半、石原明先生の講演に移ります。

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