Q.ミューチュアリー・プロテクテッド・オクルージョンとは、どのような咬合様式なのでしょうか?

Q.ミューチュアリー・プロテクテッド・オクルージョンとは、どのような咬合様式なのでしょうか?犬歯誘導と何が違うのでしょうか。ご教授いただけると幸いです。

A.ミューチュアリー・プロテクテッド・オクルージョン (Mutualy Protected Occlusion)とは、オーラル・リハビリテーションを行う際の理想咬合の形で、歯や歯列を長期間守るための方法です。

現代人の咬合は弥生時代から生まれたもので、下顎の歯列を上顎が覆うという咬合でした。
それまでの縄文時代は、上顎歯列と下顎歯列の大きさはほぼ同じであり、すべての歯が同時に噛み合うペンチのような咬合でした。

この咬合では顎が動いたとき、すべての歯が接触をするという咬合、すなわちフルバランスド・オクルージョンでした。

この咬合は咬頭対咬頭の接触であるため、長期間の使用には適しませんでしたが、当時の人間の寿命は30歳に満たないものであったため、利用することができました。

しかし、現代人は寿命も延び人生80年時代を迎えています。

従って生涯自分の歯で噛むためには永久歯になって65年という長期間使用しなければなりません。

そこで人間の歯にも進化がありました。
すなわち、下顎の歯列を上顎歯列が覆う状態に進化したわけです。

このような進化があると、今までフルバランスド・オクルージョンでは咬耗は避けられなかったのですが、歯列に重なりが出来ることによって、前歯に役割が出てきました。

それは下顎が前方、側方に動いたとき誘導が生まれ、臼歯を離開するようになり長期間の使用に耐えられるようになりました。


これと同様なことがナソロジーの初期にありました。

最初はオーラルリハビリテーションの理想的な咬合様式はグレンジャーやマッカラムなどのフルバランスド・オクルージョンでしたが、この咬合様式では咬耗は避けられず、そのため咬耗の少ない様式が考えられました。

スタラードは歯列の中で臼歯、前歯に役割分担をさせました。

すなわち臼歯は中心咬合の時すなわち閉口時には臼歯のみが接触して咬合力を支え、一度下顎が運動時には前歯が誘導し、臼歯を離開させる役目を持たせました。

そこで前歯群では偏心位は前歯によるアンテリアーガイダンスによる臼歯離開咬合が生まれました。

そこで前歯群と臼歯群の役割分担が行われた結果、ミューチュアリー(相互に)プロテクテッド(防御する)オクルージョン(咬合)が生まれました。

その後スカイラーは偏心位の時犬歯一本で誘導させるより、作業側の複数の歯に負担させるほうが良いのではとグループファンクションド・オクルージョンを提唱しました。

従って、ミューチュアリー・プロテクテッド・オクルージョンは、歯や歯列を長期間守るための方法だと理解してください。

咬合認定医コース開催のご案内IPSG咬合認定医コース IPSGでは、歯の治療だけに注目せず、歯科医師が担っている「恒常性の維持」の1つである食物摂取系を支える歯科医療を目指しています。

そこでこの度、IPSGが強みとしている「咬合」に特化し、将来の包括的な歯科医師の輩出を目標に、咬合認定医コースを開始することとなりました。
ぜひこの機会に「咬合」を学んで頂いてはいかがでしょうか?

⇒【限定9名】咬合認定医コースの詳細・お申し込みはこちら
※残席わずかとなっておりますので、お申し込みはお早めに

▼咬合認定医コースお申し込み用PDFはこちら
※PDFを印刷して、FAXでお申し込み可能です(下記画像をクリックするとPDFファイルが表示されます)
咬合認定医コースPDF

カテゴリー: ブログ   パーマリンク
ȋZH Weber dental labor