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斜走隆線はどのような役割をするのでしょうか?

Q:斜走隆線はどのような役割をするのでしょうか?

Q.斜走隆線はどのような役割をするのでしょうか?
A.ご質問ありがとうございます。

斜走隆線(オブリーグリッジ)は、上顎の第臼歯の咬合面に存在する頬側遠心から舌側近心に斜めにまたがる大きな隆線です。

斜走隆線

この歯は乳歯列から永久歯列に成長する時、最初に萠出する大切な歯で下顎の第1臼歯と噛み合い歯列の要になる6才臼歯と言われる歯です。

上顎の咬合面の中心窩に下顎の遠心頬側咬頭がしっかりと噛み合うことで、中心咬合位を作ります。

そしてこの斜走隆線があることにより下顎を後方向に押し込まないようストッパーの役割をしています。さらにこの斜走隆線は機能的にも大きな意味を持っています。

下顎運動は回転と滑走があることをいつもお伝えしていますが、作業側は回転し平衡則は滑走します。

すなわち、作業側は頬側に回転し、平衡則は斜めに舌側に向かいます。
斜走隆線がこの運動を誘導するのです。

このような理由で斜走隆線は大変大切な隆線ですが、この部をインレーを形成する際、予防拡大と称し削除し、形態を無意識に変えてしまうことは大変問題です。

たとえインレーといえども咬合器につけて精密に作って頂きたいと思います。

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IPSG YouTube チャンネルにて「咬合面の8要素」〜ABCコンタクト、斜走隆線〜について図解でわかりやすくお伝えしております。

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