Seminar report

’17 6/17,18(土,日)『咬合認定医コース第2回』開催されました②

’17 6/17,18(土,日)『咬合認定医コース第2回』開催されました②

  • 咬合認定医コース

2017年6月17日、18日に行われました、第2回咬合認定医コースの18日の模様をご報告させていただきます。

昨日に引き続き、IPSG副会長の岩田光司先生によって、実際の被験者の方に協力いただき、ドップラー聴診器を使用しての診断後、口腔内の状態を確認されました。

具体的には、中心位のズレの有無、前歯、犬歯、小臼歯の誘導状態、キツ状欠損の有無などです。

その後、受講生の皆さまにスタディーモデルを咬合器へ付着していただきました。

先生方が実際に咬合器に模型をマウントするというのはあまり経験されないことと思いますが、IPSGの咬合器を使った咬合診断においては、その作業の全てを先生ご自身がされ、そのような認識を持っておられるからこそ、より正確な診断が行われると思います。

次に、具体的な咬合器のハンドリングについて解説していただきました。
矢状顆路角、側方顆路角、イミーディエイトサイオシフトダイヤルを調整します。

次に、模型を用いた審美と歯列の分析を行います。

CF line、LIO line、BO ilne、FRC-G line、FRC-I&O line、LA、FRC、
GCC、ICC、FCR-HCを模型に記入します。

次に、中心位と中心咬合位のズレを確認します。
ポストイットを使用し、インサイザルピンの当たる位置を印記することで確認できます。

ブルーレッドリーダー咬合紙を用い、咬合器のラッチを下げた状態と、ラッチを上げてフリーにし中心咬合位で固定したインサイザルピンの位置のズレを印記します。

同時に垂直的なズレも確認できます。
この垂直的なずれの範囲内での調整ならば、中心咬合位の高さは変わらないことになります。

一時休憩を挟み、引き続き岩田光司先生による、咬合の知識の10ポイントを解説していただきました。
口腔内だけにとどまらず、体全体を診ることの重要性や、口腔周囲筋、将棋の駒理論、梃子作用について具体的に説明してくださいました。


その後、臨床症例を紹介していただきました。
口が開いたり開かなかったりするという19歳女性です。

今回のセミナーで学んだことを中心に、チェックバイトを採り、スタディーモデルを咬合器へ付着後、咬合診断します。
その結果、中心位と中心咬合位のズレ、2級の梃子作用がありました。


咬合調整により、症状の改善を得た症例でした。
最後に、IPSG代表稲葉繁先生より、包括的な総評をいただきました。

現在の顎関節症の治療法の間違いや、咬合診断、咬合調整、オクルージョンの必要性を説かれました。
様々なその時代における治療法の流行り廃りに惑わされることなく、確固とした信念と知識に裏付けされた歯科医療の重要性を再確認できました。

レポート/Weber Dental Labor Gmbh 歯科技工士 石川太一

受講された先生方のご感想

▼咬合、嚙み合わせの重要性というものを再確認でき、さらに深く学ぶことができて楽しかったです。

▼TMDの治療の実際をみて、とても参考になった。
関節円板にONさせるコツを教えて頂き、よかった。

▼2日間でなぜ咬合器やフェイスボートランスファーが大事なのか、頭の中で整理がつき、咬合について理解しやすくなりました。

▼学生時代に習った顆路について頭の中が整理できました。
咬合診断の大切さについて改めて認識させられました。

▼稲葉先生、岩田先生今回も大変ためになるお話を有難うございました。
またスタッフの方々もいろいろ教えて頂いて有難うございました。

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