Q. PDRインサートは、パナデント咬合器のコンダイルポジショナーと似た使用方法でしょうか?

Q. 先生の解説から推測すると、PDRインサートはパナデント咬合器のコンダイルポジショナーと同じような使用方法ということでしょうか?

これができると、顆頭安静位と中心位・咬頭嵌合位の調和がとりやすくなるということになります。ただ問題は、顆頭安静位への移動量をどの程度にするのが、その人に最適なのか。

CTから、正確に割り出せるようになるといいのですが、そういった診断装置、あるいは手法が早く一般的に普及していないように思っています。何か良い指標はないものでしょうか。

A.ご質問いただき、ありがとうございます。パナデント咬合器は私もひとつもっているので、よくわかっています。

PDRインサートはKaVo咬合器のアクセサリーです。フェイスボートランスファーをして上顎を咬合器に付着したあと、中心位で下顎を装着します。

その後、下顎頭をPDRインサート前方移動、後方移動、下方への引き離し(ディストラクション)ができる装置で、おのおの、前方には0~6ミリ、後方へは0~1ミリ、下方の引き離しは0~6ミリの移動ができます。私が特に使っているのは顎関節症の治療において、下方への牽引を行うときです。

すなわち、咬合を挙上して、下顎頭を下方に引き離すわけですが、関節円板の前方転位がある場合など、関節円板の厚みだけを下げる必要があります。

その際は、関節円板後方の厚みの平均値である3ミリを下方に引くと、7番の位置で1,8ミリ程度のクリアランスを与え、修復することができるわけです。

特に総義歯の患者さんでは、試適後、PDRインサートを3ミリあげると、臼歯部が離開してくるので、再配列をして、義歯を仕上げます。結果として下顎頭は、関節窩から離開して動くことができます。

CTから割り出すのは関節円板が写らないから無理だと思います。むしろ、MRIで確認する方がいいかと思います。この治療方法については、精密な実験をした文献もあるので、今後、IPSGのサイトにアップしたいと思います。本国ドイツでも行っていないような実験です。

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