’17 7/15,16,17(土,日,月祝)『総義歯ライブ実習コース』開催されました①

こんにちは。
Weber dental labor 稲葉由里子です。

7月15,16,17日『総義歯ライブ実習コース』が開催されました!

総義歯はベテラン技や感覚ではなく、知識があるかどうかが大きな鍵です。

IPSGでは23年間、実際に患者様をお呼びして総義歯のライブ実習を開催しています。
もちろん、患者様は毎回違います。


問診からスタディーモデルの印象、上下顎同時印象、咬合採得、ゴシックアーチ、排列、重合、最後のセットまですべてライブでご覧いただくことができます。


1978年ドイツ、チュービンゲン大学の客員教授として留学をしていた際に、Ivoclar社主催の総義歯のセミナーを受講した時の、補綴研修部長が、Dr.シュライヒです。

Dr.シュトラックによるシュトラックデンチャー製作の体系を創り上げたのが、Dr.シュライヒです。

彼はイボクラーデンチャーシステムで大きな業績を残しました。

現在のBPSの前身です。


今回、ご協力いただく患者様について、小西先生からお話がありました。


患者様は40代女性、1年前に来院されました。

歯周病が進んでおり残念ながら歯の保存が難しく、総義歯となりました。


初診時のオルソパントモグラフィーです。


抜歯と同時にセットするTemporary denture.

患者様が歯がない状態は避けないといけないので、歯がある状態で印象を採り、模型上で抜歯をし製作します。

今回、小西先生が排列、歯肉形成、重合から研磨まで行いました。


セットをする際にも抜歯をしてからですと、出血が多く調整ができないので、このように歯根をカット抜歯した状態を再現してからTemporary dentureをセット咬合調整を行い、最後に抜歯をします。

そして、患者様がいらっしゃいました。

すでに小西先生と信頼関係も築いていらっしゃいますので、和やかな雰囲気です。


スタディーモデルの印象です。


スタディーモデル用のトレーはAccu-tray.

サブリンガルルームを意識的に印象できる優れたトレーです。

アルジネートによる一次印象後、正確に記録したい頬棚、サブリンガルルームを一層削り、緩めのアルジネートでウォッシュ、二次印象を行います。


印象は、スタディーモデルであっても、翼突口蓋縫線が伸びてしまうので口は必ず閉じて印象します。

後ろからみて翼突口蓋縫線がつながっているのかを確認するだけでも顎位の確認になります。

ハーミュラーノッチの印象は辺縁封鎖するため、確実にとらなければいけないポイントです。


レトロモラーパッドは唯一、下顎で変化のない部位です。

ここを抑えておかないと、義歯が沈下してしまうので、しっかりと印象を採っておく必要があります。


SIバイトトレーで咬合採得、フェイスボートランスファーを行います。

SIバイトトレーとは、スタディーモデルを中心位でトランスファーするためのトレーであり、これにより上下顎同時印象法の精度が増しました。

上下顎同時印象を実行する場合に重要な事は、個人トレーとゴシックアーチの描記に使用する装置を製作しなければなりません。


今までは、スタディーモデルを咬合器にトランスファーする際、平均値で製作していたので多少の誤差を生じることがありました。

その誤差を精密印象時に修正していましたが、SIバイトトレーを用いると、より精度が増し、最終印象まで、スムーズに進むことができます。


さて、ここからはIPSG認定技工士、総義歯のインストラクターである小平雅彦先生による技工作業の様子です。


私達歯科医師は、技工作業はお任せしがちですが、ここを知っているか知らないかが大きなポイントとなります。


ドクターが模型分析を行い、基準線を引けることがとても大切だと思います。


【CPCライン】
Canine(犬歯) Papilla(切歯乳頭) Canine(犬歯)を結ぶ線は総義歯の排列の基準になります。
切歯乳頭の中点から7ミリ外側(唇側)に中切歯唇面。
第一横口蓋数壁の末端からCPCラインに向かい9ミリ外側に犬歯の最大豊隆部。
CPCライン上に犬歯尖頭。
第一横口蓋数壁末端から2ミリ外側に犬歯の舌側の歯頸部です。

赤い線は最深部。そこから2ミリ、アンダーに引かれた線が、トレーの位置となります。


下顎で気をつけるポイントは、緑色の部分に咬筋が走行しているため避けること。

頬筋と顎舌骨筋の付着部位を知っておくことは、義歯が出来上がり、チェアーサイドで先生方が調整を行う際、非常に有効となります。

下顎の犬歯の近心隅角とレトロモラーパッドの舌側面を結んだラインは、パウンドラインです。


顎舌骨筋の付着の仕方を頭の中に入れておく事。臼歯から、5番に向けて斜めに下がって付着しています。

この部分は、舌の運動の妨げになるためシュトラックデンチャーでは使いません。

これらの情報を元に、上下顎同時印象法を行うためのトレーの製作となります。

2日目の上下顎同時印象を完璧なものにするため、集中して作業をすすめました!

1日目終了後の懇親会。


沢山勉強した後は、感激を分かち合いたいものです!


総義歯の製作は、歯科医師、歯科技工士の知識と技術の結晶です。

3日目の患者様の笑顔を見るのが楽しみです!!

▼レポート②はこちら
http://www.ipsg.ne.jp/sougishi-live-2017-report2/

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